信託（しんたく）とは、ある人（委託者）が自分の財産を別の人（受託者）に託して管理や処分をしてもらい、その結果生まれる利益を第三者（受益者）が受け取る仕組みのこと。財産を「預ける人」「預かって管理する人」「利益を受け取る人」に分けて考えるのがポイントである。

実例

• Aさんが自分の土地をBさんに託し、Bさんがその土地を運用して利益を出す。
  → その利益はCさんが受け取る。Aさんは委託者、Bさんは受託者、Cさんは受益者になる。
• 高齢のDさんが、自分の財産を信頼できる専門家に信託して管理してもらい、子どもEさんがその利益を受け取る。
  → Dさんは委託者、専門家は受託者、Eさんは受益者。

よくある質問

Q：なぜ信託を使うの？
A：財産を安全に管理したり、特定の人に利益を渡すため。高齢者や子どもなど、自分で管理が難しい人を守る仕組みとして使われる。

Q：相続とどう関係する？
A：遺言信託などを使えば、亡くなった後に財産をどう分けるかを委託者があらかじめ決めておける。相続人はその信託の内容に従って利益を受け取る。

Q：受託者は自由に財産を使えるの？
A：自由ではない。委託者の指示や信託契約に従って管理しなければならない。勝手に使うことはできない。