士業にはそれぞれ法律で定められた業務範囲があります。医師免許のない人が手術をしてはいけないのと同じように、他士業の業務で報酬を得ることは認められていません。
相続放棄の手続きについて「行政書士でもできるのでは?」と考える方もいますが、結論として、行政書士には相続放棄の手続きは依頼できません。
家庭裁判所に提出する書類の作成は、司法書士と弁護士だけが業務として行えると法律で定められているためです。
| 司法書士 | 弁護士 | 行政書士 | 税理士 | |
|---|---|---|---|---|
| 相続放棄 | 〇 | 〇 | × | × |
この記事では、忙しい方でも効率的に相続放棄をする方法や流れをお伝えします。
目次
- 相続放棄は自分でできる?注意点と失敗しやすいポイント
- 相続放棄は司法書士と弁護士どちらに依頼?手続きや費用の違いを解説
- 相続放棄の申述手続きの流れ|家庭裁判所への申立てステップ
- 相続放棄を司法書士に依頼するメリットと事務所選びのポイント
相続放棄は自分でできる?注意点と失敗しやすいポイント
相続放棄の手続きは、裁判所に書類を提出して判断を受ける「書面審査」が中心で、形式上はご自身で行うことも可能です。
しかし、必要書類の収集や申述書の記載内容には細かな決まりがあり、記載ミスや添付漏れがあると受理されないことがあります。
さらに、相続開始から3カ月以内という期限は非常に厳格で、一度期限を過ぎると取り返しがつかないケースもあります。そのため、費用を抑えつつ確実に手続きを進めたい方には、相続放棄の実務に精通した専門家への依頼が最適です。
相続放棄は司法書士と弁護士どちらに依頼?手続きや費用の違いを解説
司法書士がする相続放棄と弁護士がする相続放棄の違いは「代理人になるかどうか」です。
弁護士は「○○(依頼者)の代理人」として弁護士が立ち回ります。司法書士は代理人とはならず、あくまで依頼者様ご自身の名前で手続きをします。
- 弁護士:依頼者の代理人として手続きができる
- 司法書士:代理人にはならず、依頼者本人名義で申述する
ただし、相続放棄はテレビで見るような裁判とは異なり、裁判官や検察官と直接やり取りする場面はありません。家庭裁判所とのやり取りはすべて書面で行われ、郵送でも問題ありません。
そのため、相続放棄において代理人が必要となる場面はほとんどありません。
さらに、司法書士が作成した書類・弁護士が作成した書類、いずれも家庭裁判所の審査基準は同じで、受理率に差はありません。費用面では、一般的に司法書士のほうが安価です。
弊所・清澤司法書士事務所のケースは以下となります。ご参考になれば幸いです。
| 項目 | 清澤司法書士事務所 | 弁護士 |
|---|---|---|
| 相談料 | 無料 | 相場1万円/60分 |
| 相続放棄手続き費用 | 55,000円~ | 相場10万円前後 |
| 2人以上依頼割引き | 一人あたり1万円引き | - |
※ご依頼いただいた時点で申述期限が迫っている場合や特殊な事情がある場合は、別途料金をいただくことがあります。
※放棄期限の3カ月を過ぎた場合は、別料金となります。
相続放棄の申述手続きの流れ|家庭裁判所への申立てステップ
相続放棄の流れは次のとおりです。イメージしやすいように弊所の手順をお知らせします。書類作成・照会書対応・受理証明書の取得まで一貫してサポートを受けられます。
- 弊所にて、相続放棄に必要となる各種書類を収集します。
- ご依頼者様には申立に必要な押印書類を送付いたします。
- 期限ある手続きのため、ご相談者様には押印書類の速やかな手配等のご協力をお願いしております。なお、期限を過ぎても例外的に相続放棄の手続きが受理されることはございます。期限経過後であってもご相談ください。
- 書類到着後、弊所より管轄の家庭裁判所に相続放棄の申請をいたします。
- 家庭裁判所より「照会書兼回答書」がご自宅に届きます。
- →簡単な質問形式の書類が届きます。回答例をご案内しますので、届きましたら弊所に「照会書兼回答書」をメールまたはFAXの上、ご連絡ください。
- 上記回答書を家庭裁判所に返送し、審理がされ、問題がなければ「相続放棄受理通知書」がご自宅に届きます。
- 「相続放棄受理証明書」の取得作業を弊所から家庭裁判所にしますので、上記4の「通知書」を弊所にメールまたはFAXをお願いいたします。
- ご自宅に「相続放棄受理証明書」が届きます
- 債権者より問合せ等がきましたら、この「証明書」を提示し相続放棄した旨をお伝えください。
以上で相続放棄手続きは完了となります。
相続放棄を司法書士に依頼するメリットと事務所選びのポイント
相続放棄の手続きは、よほど特殊な事情がない限り「交渉」や「出廷」を伴いません。そのため、弁護士に代理人として動いてもらう必要性はほとんどなく、司法書士に依頼しても手続きの結果に違いはありません。
実際、家庭裁判所が審査するのは提出された書類の内容であり、司法書士が作成した書類でも弁護士が作成した書類でも、受理されるかどうかの判断基準は同じです。さらに、一般的には司法書士の方が費用を抑えられるため、相続放棄は司法書士への依頼が合理的な選択肢と言えます。
司法書士・弁護士のどちらに依頼する場合でも、最も重要なのはその事務所が相続放棄にどれだけ精通しているかです。
相続放棄は専門性が高く、債務整理を中心に扱う事務所や不動産決済(登記)を専門とする事務所など、別分野が中心の事務所では十分な対応が難しい場合があります。
士業にも得意・不得意があり、相続放棄は相続開始から3カ月以内という厳しい期限があります。確実に手続きを完了させるためにも、「相続に強い事務所」を選ぶことが何より重要です。
どの専門家に依頼するべきか判断がつかない場合は、清澤司法書士事務所の無料相談をご利用ください。状況を整理し手続きも可能ですし、ケースによって他の専門家と連携して対応することができます。ぜひお気軽にお電話やメール、LINEなどでご連絡ください。
当事務所の相続放棄手続きについて、詳しくはこちらをご覧ください。
→相続放棄手続き
この記事の執筆・監修
清澤 晃(司法書士・宅地建物取引士)
清澤司法書士事務所の代表。
「相続」業務を得意とし、司法書士には珍しく相続不動産の売却まで手がけている。
また、精通した専門家の少ない家族信託についても相談・解決実績多数あり。
















