任意後見制度とは?メリットと注意点を解説!

親が高齢となって、現状認知症になって一人で生活できないほどではないものの、老後の財産管理に不安があるという方は多いのではないでしょうか。

そのような場合に活用すると良いのが任意後見制度です。当記事では任意後見制度のメリットや注意点についてポイントを抑えて解説します。

目次

任意後見制度とは

任意後見制度は民法で定められている制度で、自分の判断能力が低下した時に誰に後見人を依頼するかをあらかじめ決めておく制度です。法定後見制度と任意後見制度はどちらも判断能力が低下した時に後見人に法律行為をサポートしてもらうという点には変わりありません。

しかし、成年後見制度に代表される法定後見制度は判断能力が低下した後で、後見人を選任するため、家庭裁判所が選任を行う一方で任意後見契約は自分で契約を行うという違いがあります。

任意後見人は司法書士や弁護士などの資格を有している必要はありません、未成年の人など一部なれない人はいますが、ほとんどの人がなれると思っていただいてよいでしょう。

任意後見制度利用までの流れ

実際に任意後見制度を利用するまでの流れを解説します。

まず、事前に内容について打ち合わせをした後に公証役場で、公正証書で将来任意後見人となる任意後見受任者と契約を結びます。

その後、状況が変化して判断能力が低下した時に家庭裁判所に任意後見監督人選任の申し立てを行います。任意後見監督人選任の申し立ては本人以外に配偶者、四親等以内の親族、任意後見受任者が行うことが可能です。

申立てが受理されると、任意後見監督人が選任されます。任意後見監督人とは任意後見人の事務を報告する第三者の人のことで、任意後見監督人は任意後見人が適切に事務を行っているかの監督を行います。任意後見が開始すると、任意後見人は任意後見事務報告書、財産を一覧の表にした財産目録、収支予定表を作成し、任意後見監督人に提出する必要があります。

後見が開始されると、任意後見人は本人に代わって財産管理の事務を行うことになります。

任意後見制度のメリット

任意後見制度のメリットは自分で誰に何の支援をしてもらえるかを決めておくことができるという点で安心できる点です。認知症などで判断能力が低下してから法定後見制度を利用する場合、自分で決めることはできません。

後見人は預貯金や不動産など財産の管理する強い権限があります。本人の意思を尊重し、実際に判断能力が低下した後に信頼のおける人に任せることができるという点は大きなメリットとなるでしょう。

任意後見制度の注意点

任意後見制度の利用を検討する際にどのような点に注意をすればよいのでしょうか。具体的に確認しておきましょう。

取消権・同意権がない

任意後見人は取消権や同意権がありません。そのため、被後見人が不要な高額商品を購入してしまったとしても任意後見人が契約を取り消すことや法的に代金の返還を請求することはできません。

成年後見人など法定後見制度では、取消権や同意権が認められていますので、不要な契約をした場合に本人の財産を守ることができます。この点は法定後見制度と任意後見制度の大きな違いとなっていますので、注意しましょう。

家庭裁判所に申し立てが必要

任意後見制度では本人が元気なうちにあらかじめ契約を結んでおくことになりますが、実際に健康状態が悪化し、判断能力が低下した際に家庭裁判所での手続きが必要になります。任意後見監督人が戦になされるまで1か月程度かかることもあります。そのため、手間や時間がかかるという点はデメリットの一つです。

費用がかかる

任意後見制度を利用するために、任意後見人や任意後見監督人の報酬、公正証書の作成費用、家庭裁判所への申し立ての費用などさまざまな費用がかかります。後見開始後は基本的に亡くなるまで、サポートを実施することになり、費用がかかりますので注意しましょう。

相続発生後の対策にはならない

任意後見制度はあくまで相続発生前に本人のサポートをする制度です。そのため、死後の遺産分割の方法などを任意後見人が決めることはできません。そのため、亡くなった後に遺された財産を巡って子ども同士でトラブルになる可能性もあります。

任意後見制度を利用するだけでは相続が発生した時の対策としては不十分ですので、相続財産の配分の方法を決めておきたいときは遺言書を作成しておくようにしましょう。遺言書を作成しておくことで、預貯金の配分や不動産の登記をスムーズに進めることができます。

制度の概要を理解することが重要

任意項県制度は預貯金や不動産など財産の管理を信頼のおける人に依頼することができる制度で、認知症に対する備えを行っておきたい多くの人にとってメリットがある制度です。

ただし、取消権・同意権がないことや手間や費用がかかることなど、注意点もありますので、よく理解して契約を締結することが重要です。本人や親族の中に法律に詳しい人がいない場合は司法書士や弁護士など専門家に相談して検討する方がよいでしょう。

当事務所では、業務として任意後見制度や法定後見制度のサポートを行っており、皆様のお悩みを解決することが可能です。初回のご相談は無料で受け付けておりますので、ぜひお気軽にお電話やメール等でご連絡ください。

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